ナスカの地上絵を研究している山形大学坂井教授の話がとても面白かった。航空写真を撮るには5,000万円かかると言われて挫折した1990年代から時代が一変、2000年代にはGoogle Earthなど衛生写真が入手でき現地に行かずに目視で地上絵を発見、近年はドローンとAIで新たに300以上も地上絵を発見できたと。

Nov 8, 2025 · 3:27 PM UTC

「まずAIが4万7千点の候補を提示し、それを目視で確認して1,300点まで絞り、うち340点を現地に確認しに行きました。うち303点が新しく発見された地上絵です。AIのおかげで20年かかる作業が1年でできるようになりました」 ここまで明らかにAIのおかげで研究が加速したことがわかる例も少ないのでは。
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そしてこの例が顕著であるように、「AIのおかげで人が要らなくなった」とはならずに「AIのおかげで20倍の研究成果が出た」となるんですよね。人が斬られるとすればそもそもナスカの研究要らなくね?と言われるような非技術的な判断の影響でしょう。会社でも似たことが起こっているように見えます。
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「大型の地上絵は一体どうやって描かれたのか。2人の女性が最近描いた大型絵があったので、彼女たちに依頼したらわずか15分で20m規模の絵を描いて見せました。同じ方法で小学生と一緒に100mのハチドリの絵を描いたら1時間でできました。スケッチが上手なら足でもうまく大型絵を描けるとわかりました」
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「こうした絵は何のために描かれたのか。まず、地上絵には動物などが描かれている場合と、直線が描かれている場合があり、直線の地上絵は1,300以上も確認できました。これを地図に描くと神殿や聖地につながるため、直線の地上絵は巡礼路として機能していたとわかります」
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「動物の絵は、巨大に見えても地上のどこからか必ず何の絵か確認できるということもわかりました。これらは見るために描かれたのです。そして巡礼の道をたどると、道から見える地上絵が絵巻物のように物語のように展開していくこともわかります。ナスカの遺跡からは遠方からの土器が多数出土していますから、多文化が共生していたと考えられます。ナスカの地上絵は言葉を超えて情報を共有するために描かれたのではないかと考えられます」
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