今年9月に取得した任天堂の米国特許(US 12,403,397)について、USPTO長官の職権による再審査が命じられたとgames frayが報じています。
特許庁長官による再審査命令は極めて異例であり、重大な誤審査が疑われる場合、市場に大きな影響を与える特許である場合等に命じられるそうです。
対象となる特許の同ファミリーの日本特許は特許7482585です。パルワールドに対する訴訟に使われた特許とは別です。
j-platpat.inpit.go.jp/c1801/…
請求項1は以下のとおりです。
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
移動操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールド上においてプレイヤキャラクタを移動させる制御を行わせ、
第1の操作入力に基づいてサブキャラクタを前記フィールド上に登場させる制御を行わせると共に、
(a)当該サブキャラクタを登場させる場所に敵キャラクタが配置されている場合、操作入力に基づいて戦闘が進行する第1の方式による、当該サブキャラクタと前記敵キャラクタとの戦闘を制御させ、
(b)前記サブキャラクタを登場させる場所に前記敵キャラクタが配置されていない場合、登場した前記サブキャラクタを自動的に移動させる自動制御を開始させ、
第2の操作入力に基づいて前記フィールド上において前記サブキャラクタを所定方向に移動させる制御を行わせると共に、移動先の場所に前記敵キャラクタが配置されている場合、自動的に進行する第2の方式による、当該サブキャラクタと当該敵キャラクタとの戦闘を制御させる、ゲームプログラム。
本特許の独立項1、13、25、26について、以下の先行文献について特許性が疑われるとの指摘です。
US 2002/0119811 (コナミ)
メインキャラとサブキャラの操作、手動/自動攻撃切替を含むゲーム
US 2020/0254335
(任天堂)サブキャラ召喚、状況に応じた自動/手動バトル切替
特許権者は、本通知日(2025年11月3日)から2ヶ月以内に応答することができますが、権利を維持するのは状況的に厳しいのではないでしょうか。